◆賃貸管理システム 『管理悠々』シリーズの真髄 家賃入金システムの特徴
賃貸管理システムの要は入金システムである
弊社の賃貸管理システム「管理悠々J2」の入金管理システムについて、詳細に内容をご紹介したいと思います。
せっかく、このホームページにいらしたあなたの為に、くどいほど詳しく語りたいと思いますが、システムを評価するためには必要なことだと思いますので、よろしくお付き合いください。
入金管理システムとは、毎月の入居者からの家賃入金を管理するためのシステムです。
「そんなことは分かっている」という声が聞こえそうです。
では、入金管理システムで一番大事なことは何でしようか?あなたはどう思いますか?
操作性・・・すばやく入力できなければなりませんよね。
機能性・・・振込入金や口座振替、最近では入金代行業者からの入金に対応しないといけません。
私はこの賃貸管理業界にシステムをご提供すること20年以上のキャリアから云わせていただくと、
入金管理システムで一番大事なことは 正確性 です。
これより大切なことはありません。
正確性に比べれば、操作性や機能性、その他の要素は重要度が低いと思います。
正確性がなぜ大切かを別の観点から考えてみましょう。
賃貸管理業に携わる人として、一番避けたいトラブルは何でしょうか?
私は以下のトラブルが最も皆さんが嫌われることではないかと想像します。
1. 延滞していない入居者に延滞していると勘違いして催促の連絡をしてしまった。
2. 口座振替の金額を間違えて引き落とししてしまった。
3. 解約者なのに口座振替を止めないで、引き落とししてしまった。
4. 賃料改訂したのに、請求金額が変更されていなかった。
こういう冷や汗が出そうなトラブルはどんなシステムでも起こり得ます。
なぜなら、どんな優秀なシステムでも、コンピュータが自動で全てをやってくれるわけではなく、人間がカバーしなければならない部分が必ずあるからです。
問題は、人間が100%の正確性という結果を出すためにやりやすいシステムになっているかということです。
つまり、「間違い」を発見しやすいシステムであることが重要だと思います。
では、さきほど述べた、「延滞していないのに催促してしまった」というトラブルはどんな場合に起きるでしょうか。
単純なのは、入力モレです。
・店舗で現金入金されたが、入力し忘れた。
・振込入金で、通帳を見て入力していたが、入力がモレた。
・ファームバンキングの自動消込処理で何らかのエラーとなってはじかれた後、入力しなかった。
このようなことで簡単に起こせます。
ちょっと複雑なケースもあります。
法人が複数の部屋を契約していて、一括で入金してきたが、何らかの理由で、1つの物件の分が未納となり、別の物件に過入金となってしまった。
このような具体的なケースに対して、予防策はいろいろあるでしょう。
予防策も大事ですけれど、このような結果を発見することも重要だと思います。
では、どうしたらいいでしょうか。間違いというのは正しい情報と比較して発見されるものです。
正しい情報がどこかになければなりません。たとえば、銀行預金通帳は正しい情報です。
そう、入金システムが預金通帳の日々の残高を出力でき、実際の預金通帳の日々の残高が一致していれば、入力モレはないといえないでしょうか。
ここで、次の画面をみてください。
これは弊社の「管理悠々J2」の「入金台帳」という画面です。
ある物件のある号室の入居契約者の毎月の家賃の入金状況を表示する画面です。
毎月、家賃・共益費・駐車料などの科目別の請求金額と入金金額がわかります。
いつ、いくら、どういう方法で入金してきたか、入金の履歴がわかります。
完納年月といって、「何月分」まで完全に入金されているかがわかります。
しかし、この画面は入力が正しいかという観点でみた場合、
「この人はいつもきちんと入金してくるから、今月もちゃんと入金されているので、正しいと思われる」程度しか判断できません。
次に、下の画面を見てください。
これはある預金口座(上記例は現金)の任意の日付範囲における入出金の状況を表示しています。
そして、日々の残高も表示されています。
この日々の残高が実際の預金通帳の残高と一致していれば入金のモレがない確率は100%近いと思います。
この残高を正確に算出するには、家賃の入金以外の出金も入力しなくてはなりません。
それは家賃以外の入出金を口座別に自由に入力できる「出納入力」という画面で行います。
したがって、入力の労さえ厭わなければ、正確な日々の残高は表示できるようになっています。
ついでにいうと、この画面では物件を指定することで、その物件に関する入金と出金の情報も表示できるようになっています。
ということは、ある日における特定物件の預り金残高が把握できるということを意味しています。ただし、実際には仲介料等の売上金額を除外しなくては正確な預り金残高にはなりませんが、……。
入金モレについては、残高チェックという方法でほとんど発見できるということは分かっていただけたことと思います。
次に、ちょっと難しい、法人でよくある一括入金で、仕訳が間違った場合の発見の仕方を考えます。
ケースを具体的に説明します。
鳩山 月男という人(法人ではないけれど)が、
アスティー東京 508号室を 賃料157,600円で契約
バロックパーキング 02区画を 駐車料10,000円で契約
神奈川ビュースター 1102号室を 賃料157,600円で契約
という例で考えます。
この場合、鳩山さんは毎月325,200円を一括で振り込んでくるとします。
8月分325,200円を正しく振り込んできたにもかかわらず、何らかの事情で、
アスティー東京 508号室 の
8月分157,600円と
9月分157,600円と
10月分10,000円に仕訳
バロックパーキング 02区画 の
8月分は未納
神奈川ビュースター 1102号室 の
8月分は未納
という間違った結果になってしまったという想定にします。
この入金処理の消込の間違いを発見するにはどうしたらいいでしょうか?
そうとう難しい命題だと思います。
答えは、「複数号室を契約している人で入金台帳上の完納年月に違いがある場合、このようなミスである確率が高い」ということに注目し、そのようなデータを抽出して表示するプログラムがあれば発見できるという論理が成り立ちます。
これを実現したのが下の画面です。
同一人物なのに、1つの物件は過入金、他の2つの物件は未納になっているのがわかります。
これで、仕訳のミスを訂正すればいいわけです。
実際には、正しい入金処理の画面は以下のようになります。
入金者の鳩山月男さんのカナを入力すると、半自動的にこの人が契約している3つの号室が表中に表示されます。
そして、入金金額を入力すると、表中の3つの号室に自動配分される仕組みとなっています。このまま、書き込めばいいので、想定しているようなミスは起こりにくいことは確かです。
次に、口座振替のチェックについてご説明します。
下記は毎月口座振替の請求データを作成する画面です。
印刷すれば全員の一覧表が出力されます。
しかし、口座振替を行う入居者が1,000人、2,000人となるといちいち全員の一覧表を出力して1件1件確認するというのは事実上不可能です。
では、効率が良く、正確なチェック方法はあるでしょうか?
それは賃貸管理の特性(クセ)を利用することです。その特徴とは、
「毎月ほとんど同じデータが発生する」
ということです。
この特性を利用した効率が良く、正確なチェック方法とは、
「前回との差異分析をし、差異データだけをチェックする」
ということです。
下記の画面は前回との差異データを表示している画面例です。
この画面には、以下の差異があるデータが出力されます。
1.前回口座振替をしていて、今回口座振替をしない入居契約者
・つまり、口座振替をやめた人です。
・多くは退去者です。
2.前回口座振替をしていなくて、今回口座振替をする入居契約者
・多くは新規入居契約者です。
3.前回も今回も口座振替をしているが、金額・引落銀行・口座のいずれかに変更があった入居契約者
4.過去の退去者だが今回口座振替をする人
・まれに、退去していても変動費等を引き落とす場合もあります。
これ以外は前回と全く同一内容の人たちなのでチェックする必要はありません。
この差異分析に出てきた人達のデータだけきちんとチェックすれば良いということになります。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
最後に、本稿で云いたかったことをまとめてみます。
○家賃入金システムで最も大切なことは正確性だと思います。
○ミスを予防することも大切ですが、ミスを発見しやすいシステムであることが重要です。
○その方策は具体的には、
・銀行預金通帳とシステム出力帳票との残高チェック
・口座振替における差異分析
が有効です。
完璧なシステムというものはありません。
しかし、今あるシステムをより良いものにしていくことはできます。
弊社の「管理悠々J2」システムの家賃入金システムはここで説明させていただいたことを重点課題として開発されており、今後も皆様のお知恵を拝借しながら進化させていく所存です。
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